現代のメジャーリーグにおいて、選手の価値を表す指標として使われることが最も多いのがWAR(Wins Above Replacement)だ。簡単に言うと「打撃、走塁、守備、投球の各成績を総合的に評価し、控えレベルの選手と比較して何勝分の価値を生み出しているか」という指標である。メジャーリーグ公式サイトのウィル・レイッチは「Baseball-Reference」が算出しているWARを用いて、各球団で「最も価値のある」選手を選出している。
選出基準は至ってシンプル。その球団で記録したWARが最も多い現役選手を選んでいるだけである。たとえば、アルバート・プーホルス(エンゼルス)はカージナルス史上4位のWARを記録しているが、エンゼルス所属のため、カージナルス時代のWARは対象外となる。キャリアを重ねるごとに数字が積み上がっていくため、当然ながら今回の選出基準では在籍年数の長いベテラン選手のほうが有利となっている。各球団から1人ずつ選出された「最も価値のある」選手は以下の通り(カッコ内はその球団で記録したWAR)。
アメリカン・リーグ東部地区
オリオールズ
クリス・デービス(11.5:球団史上94位)
レッドソックス
ザンダー・ボガーツ(23.0:球団史上44位)
ヤンキース
ブレット・ガードナー(43.0:球団史上24位)
レイズ
ケビン・キアマイアー(27.4:球団史上4位)
ブルージェイズ
キャバン・ビジオ(4.9:球団史上94位)
アメリカン・リーグ中部地区
ホワイトソックス
ホゼ・アブレイユ(24.0:球団史上31位)
インディアンス
ホゼ・ラミレス(28.1:球団史上36位)
タイガース
ミゲル・カブレラ(51.3:球団史上12位)
ロイヤルズ
サルバドール・ペレス(24.2:球団史上15位)
ツインズ
マックス・ケプラー(12.5:球団史上80位)
アメリカン・リーグ西部地区
アストロズ
ホゼ・アルトゥーベ(36.5:球団史上8位)
エンゼルス
マイク・トラウト(74.5:球団史上1位)
アスレチックス
マット・チャップマン(21.0:球団史上47位)
マリナーズ
カイル・シーガー(33.4:球団史上8位)
レンジャーズ
ジョーイ・ギャロ(9.6:球団史上56位)
ナショナル・リーグ東部地区
ブレーブス
フレディ・フリーマン(38.8:球団史上17位)
マーリンズ
ブライアン・アンダーソン(8.7:球団史上24位)
メッツ
ジェイコブ・デグロム(38.1:球団史上4位)
フィリーズ
アーロン・ノラ(22.3:球団史上39位)
ナショナルズ
ライアン・ジマーマン(38.5:球団史上5位)
ナショナル・リーグ中部地区
カブス
アンソニー・リゾー(34.9:球団史上28位)
レッズ
ジョーイ・ボットー(62.1:球団史上5位)
ブリュワーズ
クリスチャン・イェリッチ(14.8:球団史上28位)
パイレーツ
アダム・フレイジャー(6.9:球団史上183位)
カージナルス
アダム・ウェインライト(41.0:球団史上12位)
ナショナル・リーグ西部地区
ダイヤモンドバックス
ケテル・マーテイ(14.1:球団史上11位)
ロッキーズ
トレバー・ストーリー(21.0:球団史上6位)
ドジャース
クレイトン・カーショウ(69.9:球団史上1位)
パドレス
ウィル・マイヤーズ(10.3:球団史上31位)
ジャイアンツ
バスター・ポージー(41.8:球団史上16位)