女子プロレス「スターダム」の10周年記念大会がいよいよ3日に東京・日本武道館で開催される。
セミではワールド王者の林下詩美(22)が、挑戦者に上谷沙弥(24)を迎えV3戦に臨む。同じユニット「クイーンズ・クエスト」所属で1年後輩の上谷は、タッグのゴッデス王座を20年7月から12月まで保持したパートナーだ。
そんな盟友との対戦を控え「挑戦者としての自覚が彼女にも芽生えてきたのを感じて成長を感じます。でも、今の上谷では、まだまだ私は倒せないです」と豪語する。
詩美に闘志をみなぎらせたのは、51歳にしてDDTのKO―D無差別級王者となった秋山準の姿だ。2月14日に激闘の末、遠藤哲哉を下し王座を奪取した。
その試合を見た詩美は「遠藤さんも新しい時代をつくるべく進んできた方で、同じ技(トーチャーラックボム)も使うし、負けてしまったのは悲しい気持ちもあります。でも、同時に秋山さんの『まだまだだ』というベテランの意地を見て力をもらった気がします」と語る。
さらに〝鉄人〟小橋建太が秋山の非情さを「チームメートの俺でも、対戦すればヒザを潰しにくるほど」と評したことに触れ、詩美は「今回は私たちもパートナー対決で、手の内をお互い知り尽くしているので、どれだけ非情になれるかがポイント。かわいがっていた後輩だけど、私も秋山さんのような非情さ、厳しさを出したいです。この間の試合もメチャクチャ非情でしたもんね…」と覚悟を決めた。
3日大会は「敗者髪切りマッチ」としてメインで行われるジュリア対中野たむのワンダー王座戦や、シードリングとの団体対抗戦となる岩谷麻優対世志琥、渡辺桃対高橋奈七永、さらには多くのOGも参戦する「スターダム・オールスター・ランブル」と注目カードが並ぶ。
詩美は「ほかに話題性のある試合ばかりなので。その中でも私と上谷は最高峰のベルトをかけて『これぞスターダム』というものを見せたいです。そして最後に『やっぱり赤いベルトの試合が一番だった』と思わせる自信がある」ときっぱり。ビッグマッチで最も輝く存在になる。