トイレの工事費に1億8千万円は妥当かどうか─
4日に開かれた横須賀市議会都市整備常任委員会で、こんなやり取りがあった。
トイレが設置されるのは、無人島の猿島。市は2021年度当初予算案に工事費として1億6069万5千円を計上。さらに「猿島基金」から2400万円を充当、合計は約1億8400万円に上る。22年5月に完成を予定している。
市によると、新設するトイレは男性用が個室1、小便器1、女性用が個室6、バリアフリートイレが1個。来島者は05年の7万人から19年には22万人を超えるなど近年増加し、トイレ新設が必要になったという。
地盤改良と機材運搬の費用が高額の主な理由。砂地で液状化の可能性があるため地盤改良が必要だが、市は「猿島は国指定の史跡のため、建てられる場所が限られる」と説明。さらに工事は22年度にも及ぶため、総額は3億円を超える。
常任委では「工事費が高い」「なぜこの場所に」といった質問が相次いだ。市は「これ以上費用がかさまないようにしたい」と理解を求めた。