松島の散策 楽しんで 乗り合いワゴン「日本一小さな公園」に乗り入れ

日本一小さな公園に停留所を設置する運輸部のメンバー=西海市大瀬戸町、松島

 長崎県西海市大瀬戸町の松島で乗り合いワゴンを運行している住民組織「松島よかとこ運輸部」が7日から日曜・祝日に限り、島内の絶景スポット「日本一小さな公園」への運行を始める。ハート形の看板が付いた停留所を設置した。

 市の観光ガイドの表紙を飾ったこともある日本一小さな公園は、廃材の木製電柱で作ったベンチやシュロの木しかないが、五島灘を一望できるスポット。平戸、崎戸、江島、平島、五島列島や2001年に炭坑が閉山した池島も見渡せる。
 公園は島を一周する県道(全長約9キロ)沿い。徒歩で訪れる来島者も多く、日曜の8便中4便を乗り入れることにした。停留所は高さ約1.6メートル。島内の鉄工所が作り、運輸部が「ここから写メールを送ると幸せになると昔から言われています」とユニークに記した。事務局長の辻脇茂行さん(72)は「ワゴンや徒歩で松島の散策を楽しんでほしい」と話している。
 運輸部は19年に発足。同年11月から国土交通省の登録を受け、移動手段が確保できない「交通空白地」に限り認められる自家用ナンバーでの有償運送に取り組んでいる。ドライバーは40~70代の島民7人。路線バスの減便に伴い日曜・祝日や早朝に運行している。運賃は1回200円。

松島よかとこ運輸部・路線図

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