田中将大 オープン戦で敗戦投手も「何の問題もない」

まさかの敗戦投手となった楽天・田中将(手前は捕手の太田)

楽天・田中将大投手(32)が6日、中日とのオープン戦(バンテリン)に2番手で登板。4回を投げ6奪三振を奪ったものの、3連続安打を許すなど2失点で敗戦投手となった。

立ち上がりは完璧だった。1点リードの4回から先発・涌井に代わりマウンドに上がると、いきなり高橋、平田を相手に2者連続三振。今季実戦3戦目で初めて1イニング目を無失点で切り抜けると、続く5回も相手打線を三者凡退で退ける安定した投球を披露した。

だが、突如乱れたのが自身3イニング目に入った6回だった。

2死無走者からビシエドに左中間二塁打を浴びると、続く高橋、平田にも連続安打を許し2失点。これで1―2と逆転を許した田中将は、次の7回を無失点で抑え計70球でマウンドを降りたものの、味方打線の援護には恵まれずそのまま1ー2で敗戦。まさかの黒星を喫する、ほろ苦いオープン戦デビューとなった。

それでも試合後の本人は「順調に(調整の)ステップは踏んでますし、球数もしっかり投げられているという部分では何の問題もない」と前向き。これまでと違う、やや硬いマウンドでの登板に加え、スライダー、カーブを織り交ぜるなど、より実戦を見据えての投球内容だったとあって「まだうまく投げられてないですけど、今まではショートイニングだけだったんで。(今日は)長いイニングを投げることを意識した、全体的な配球というか。そういう意識はあったので(良かった)」と、手ごたえを感じた様子だった。

このまま順調に行けば開幕までには万全の状態で臨める自信はある。「まだ調整段階ですから。満点に近い投球とはいかないですけど、課題は自分の中にあるので。そこをしっかり次の登板までの間にクリアにして、さらにいい状態で次のマウンドに上がれるように調整したい」と結んだ田中将。不安材料を一つ一つ払拭していく右腕だけに、心配はなさそうだ。

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