「国際女性デー」セミナーで識者が意見 ”女性蔑視の社会”子供に引き継ぎたくない

森喜朗氏

女性が活躍できる社会を目指すオンラインセミナー「HAPPY WOMAN FESTA 2021」が8日にユーチューブで生配信された。

同イベントは、この日が、国連によって制定された「国際女性デー」であることにちなんで行われたもの。

「国際女性デー」は、女性の権利と政治的、経済的分野への参加を盛り立てていくために1975年に制定された。

セミナーでは、日本社会の将来について識者が意見を出し合った。

映画プロデューサーで、ロシアにルーツを持つ日本国籍のチュック・ベッシャー氏は「米証券取引所のナスダックでは、2021年から役員比率で、男女平等の比率がない企業に対しては、4~5年以内にそれができない場合、1部例外を除いて上場できなくなる。つまり市場で資本が集められなくなる。日本の企業もそれくらい、自らが宣言して守る努力をすることが必要だと思う。守らなかったら罰則をうけるというように、社会の一員として機能するんだったらちゃんと基準を設けて男女が平等に活躍できる企業が増えることを期待したい」と話した。

日本では、東京五輪・パラリンピック組織委員会の元会長・森喜朗氏の発言が女性蔑視として波紋を呼んだ。

ベッシャ―氏はこうした日本が抱える問題についても言及し「息子が2人いるが、このままの社会を彼らに引き継ぎたくない」と指摘。続けて「わきまえるのはやめたい。空気を読むのもやめたい。男としてどこかの場で、女性蔑視的な言動があったり、組織にいて制度的に女性が軽視されてるようなことがあったら物を申すというのを自分に課した。自分は日本男性として活動しているつもりだが、日本人の男性にも同じような意識を持ってもらいたいと思う」呼びかけた。

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