新日本プロレス9日の岡山大会「NEW JAPAN CUP」1回戦で、永田裕志(52)が辻陽太(27)を下し、2回戦に進出した。
実に25歳も年下の日体大の後輩と激突した永田は、辻の勢いと執念に苦しめられた。ナガタロックⅡを噛みつきで脱出されるとナガタロックⅢでも3カウントを奪えない。トケ(メキシカンロール)をはじめとした丸め技攻勢、アメフト仕込みのスピアーで反撃を許してしまう。
それでもエルボーの打ち合いを制するとエクスプロイダーで再び攻勢に。張り手から走り込んできた辻をカウンターのニールキックで迎撃し、最後は十八番のバックドロップホールドで貫禄勝利を収めた。
NJC優勝者には4月4日両国大会でのIWGP世界ヘビー級王座(王者は飯伏幸太)挑戦権が与えられる。IWGPヘビー級王座とIWGPインターコンチネンタルが統一され新設された同王座を巡っては賛否両論が起きている。だが永田は「否定的というか、残念な声が多いですが、ベルトに『世界』が付く。それをプラスに捉えて。新日本プロレスがより世界に羽ばたく上では『世界』が付いただけで、大きく世界に躍進できるんじゃないかと思います」と持論を展開した。
王座統一によりレスラー人生最大の目標としていたIWGPヘビー級王座の最年長戴冠記録(天龍源一郎の49歳10か月)を更新することはできなくなったものの「『世界』がついたベルトだからこそなおさら狙いがいがあるというか、これからも、たとえいくつになろうとも、IWGP世界のベルトを、ヘビーのベルトを狙っていきたいと思います」と言い切った。
「世界のベルトを取って。そうしたら何も思い残すことなく引退できるなと思いますんで。『いつまでやるんだ』という声がいろんなところから聞こえてくるけど、世界のベルトを取るまでやめられない。ずっと追い続けます」。あまりに永田が「世界」を連呼すると戴冠経験があるゼロワン管轄の「世界ヘビー級王座」を想起しがちだが「IWGP世界」こそが最終野望となりそうだ。