新型コロナウイルスの緊急事態宣言が再延長されている中、横浜市立中学校147校のうち144校で11日、卒業式が行われた。マスク姿の卒業生は、コロナ禍で翻弄(ほんろう)され続けた学校生活を振り返り、恩師や家族への感謝を胸に思い出が詰まった学びやを巣立った。
小中一貫の市立義務教育学校霧が丘学園(同市緑区、795人)では、参加者全員がマスクを着用。密集を避けるため在校生は代表のみとし、保護者は各家庭1人に制限した。
中学部の9年生97人は卒業証書を受け取る際、マスクを外して成長した姿を披露。卒業生一人一人に証書を手渡した出口晴基校長は、「コロナ禍での新しい日常だが、見方、捉え方を変えると新しい発見が得られるはず」と式辞を述べた。
卒業生代表の林勇輝さん(15)は、修学旅行や卒業遠足が中止になった一年間を「感染症の脅威で何もできず、悔しくて仕方なかった。その中で家族が励ましてくれた」と振り返り、「学校生活で一番学んだのは仲間との絆。いつでも進んで挑むことを忘れない」と誓った。