オリックスの山本由伸投手(22)に米大リーグのスカウトが舌を巻いている。菅野とのエース対決となった12日の巨人戦では8回を93球で3安打1失点に抑える快投を披露。6回に大城の一発を浴びたが、150キロ中盤の直球をはじめ、カットボール、スライダー、シュート、フォークで140キロ超の変化球を連発し「これまでで一番感覚よく投げられた。体も心も状態を上げていきたい」と26日の西武との開幕戦を見据えた。
グレードアップし続ける山本にはメジャー関係者も驚くばかりだ。「すべてが規格外。菅野より全然すごい。直球もカットボールも全部がキレキレ。若いし、メジャースカウトが一番高い評価をしているのは山本だよ。ファンはスピードボールを一番喜ぶし、山本が来れば『ワンダフル』ってなるよ」とキッパリ。やり投げのような独特の投球フォームについてはメジャーを代表するクローザーを引き合いに「キンブレル(カブス)に似ているけど、山本が上。向こうの打者はブンブン振ってくるし、三振も取れる。荒れ球で球数が増える傾向があるからクローザーに向いている」とまで言う。
一方、昨オフのメジャー移籍がかなわなかった“日本のエース”菅野には「頭のいい投手なんで使えるボールを考えて投げる。投球術という点ではメジャーでそこそこの結果を残せていただろう。でも年齢的なこと(31歳)もあるし、球威はなくなってきている」と辛口評価。この日は5回を3安打無失点と好投したが、メジャーの評価は圧倒的に“無双の剛腕”山本に軍配が上がっているようだ。