敵ながらアッパレだ。巨人・原辰徳監督（６２）が１４日の阪神とのオープン戦（甲子園）で、決勝ソロを放った虎の怪物ルーキー・佐藤輝明内野手（２２＝近代）を褒めたたえた。
両軍無得点の４回二死から佐藤輝が放った打球は、左翼ポール際へ飛び込む大飛球。審判団はファウルの判定を下したが、阪神・矢野監督のリクエストによるリプレー検証の結果、本塁打となった。昨秋のドラフト会議では巨人も１位指名したが、くじ運に見放されて「巨人・佐藤輝」の誕生は幻に。致し方ないとはいえ、初対戦で左腕の高橋優から逆方向へ豪快な一発だ。しかも、オープン戦で１２球団トップに立つ４本塁打となれば、その実力はもはや疑う余地もないだろう。
普段は他球団の選手については多くを語ろうとはしない原監督も、報道陣から佐藤輝の印象を聞かれると「非常に堂々とね。いいプレースタイルというか、手ごわい相手になるだろうね」と早くも警戒レベルを引き上げた。
手痛い一発を食らい、敗戦投手となった高橋優は「内角に投げ切れず、甘く入ってしまった」と自身の投球を悔やみながら「一球で甘い球は捉えるいいバッターだと思う。シーズンでも当たると思うので、しっかり抑えられるようにやっていきたい」とリベンジを誓った。
試合も０―１の零封負けを喫し、敵地ですっかり引き立て役となってしまった巨人。この借りはシーズンで返すしかない。
