甘い“ハート”収穫ピーク たかしまフルーティトマト

収穫が最盛期を迎えた「たかしまフルーティトマト」=長崎市、たかしま農園

 長崎市高島町の特産品「たかしまフルーティトマト」の収穫がピークを迎え、従業員が出荷作業に追われている。収穫は5月まで続く。
 トマト栽培は炭鉱閉山後、雇用対策として第三セクター方式で1989年に始まった。崎永海運(同市)が2005年、民間企業でも農業参入できる国の制度を活用し引き継いだ。
 同社「たかしま農園」のビニールハウス45棟(計1.5ヘクタール)で極力水やりを減らして栽培。小ぶりだが、高い糖度と酸味のバランスがよく、日持ちするのが特長。「たかしまフルーティトマト」は糖度7度以上あり、▽ハートの女王(糖度10度以上)▽情熱ハート(同9度以上)-などとして、県内のスーパーなどに出荷されるほか、自社ホームページで販売している。
 ハウスでは、従業員が一個一個丁寧にはさみで収穫。選果場の光センサーで糖度ごとに選別した後、大きさや形などを確認しながら箱詰めしている。溝江弘所長(65)は「おいしいトマトを安定して作り続けるため従業員の技術をもっと高めたい。人口減が続く高島に貢献したい」と話す。

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