長崎県宿泊者38%減 九州運輸局集計 2020年 県内からは53.4%増に

 九州運輸局がまとめた2020年の九州7県の延べ宿泊者数(従業員100人以上の施設)によると、新型コロナウイルスの影響で7県とも前年に比べ減少し、本県は47万2250人と38.0%減少した。一方、本県居住者の県内宿泊者数は前年の5万5128人から8万4571人と53.4%増加。運輸局は、県民向け宿泊費助成などの施策で県内観光需要の掘り起こしにつながったとみている。
 観光庁宿泊旅行統計調査(19、20年の2次速報値)の国内居住者分を基に同局が集計した。
 本県の延べ宿泊者数を居住地別で見ると、九州域内からは前年比7.0%減で、九州域外からが同56.8%減と大幅に減った。九州7県が占める割合は、福岡が24.0%(19年15.5%)、本県17.9%(同7.2%)、佐賀県3.5%(同2.4%)などで、県内、近隣県からが高くなった。また、居住地の県に宿泊する人が増えたのは7県では本県だけだった。
 岩月理浩局長は18日の定例会見で、「長崎県は観光で成り立っている県でもあり、当初から交通や観光への支援が手厚い。うまくいっている例だと思う」と話した。

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