卒業祝い夜空に大輪 「最高の思い出になりました」 池子小の地域住民が花火打ち上げ

卒業生らの前途を祝して打ち上げられた花火=逗子市池子3丁目

 卒業生の前途を祝すとともに市民に希望を届けようと、神奈川県逗子市の市立池子小学校で19日夜、65発の花火が打ち上げられた。コロナ禍で多くの学校行事が中止を余儀なくされる中、夜空を彩る大輪に卒業生らの笑顔が広がった。

 地域住民ら約30人が実行委員会を組織し、地元の企業も協賛。「みんなに届け!未来は明るい大作戦」と銘打って、実施した。

 校庭にはこの日の卒業式で巣立ったばかりの卒業生らが集まり、花火に歓声を上げた。

 「きれいで感動した」。そう喜んだ卒業生たちは、コロナ禍の休校措置などで「学校で過ごした時間は短くなったけれど、その分思い出が詰まっている。今日の花火も最高の思い出になりました」と感激した様子で話した。

 実行委はコロナ禍でも多くの人に花火を楽しんでもらおうと、「距離を取って見よう」などと注意喚起を徹底した上で、会員制交流サイト(SNS)で開催概要や花火が見えやすいスポットなどを発信した。石黒雄士実行委員長(41)は「初めての企画だったが、多くの人の協力で、卒業生をはじめ市民に花火のプレゼントができて良かった」とした。

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