「ジオガイド」27人認定 五島のツアー案内や出前講座で魅力伝える

野口市長(左)から認定証を受け取るジオガイド=五島市役所

 長崎県五島市の地質や自然環境などの日本ジオパーク認定を目指す「五島列島ジオパーク推進協議会」(会長・野口市太郎市長)は、地域資源の魅力を伝える「ジオガイド」に、27人の市民を認定した。4月以降、ジオツアーの案内役や出前講座の講師などを務める。
 同協議会は行政や観光関係者、学識者らで構成。2019年に日本ジオパーク委員会の審査を受けたが、認定は見送られた。その後1年以上をかけて市民への啓発活動などに取り組み、新年度の審査に再び挑む。
 ジオガイドの養成はこの一環で、同協議会は昨年6~11月に計12回の養成講座を開催。五島列島の成り立ちや動植物、人々の暮らしなどを学んだ27人が認定試験を受け、全員合格した。今後、同協議会や旅行会社が企画したジオツアーや、市内の小中学校や公民館などでの出前講座、市内イベントでの啓発活動などに協力する。
 17日に市役所で認定証授与式があり、野口市長は「皆さんはジオパークの顔。五島の新たな価値や魅力に気付いてもらえるよう取り組んでほしい」と激励。民泊・コテージ経営の傍らジオガイドとして活動する貞方有美さん(38)は「表面的な知識だけではなく、五感を刺激しながらジオパークの本質やメッセージを伝えられるガイドになりたい」と決意を語った。

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