長崎大で卒業式 コロナ禍の“学び”振り返り決意「困難にも毅然と」

式後、笑顔で記念写真に納まる卒業生=長崎市、長崎大文教キャンパス

 長崎大の卒業式が25日、長崎市文教町の文教キャンパス中部講堂であり、1941人が思い出の詰まったキャンパスを巣立った。新型コロナウイルス感染予防のため、式の規模を大幅に縮小し、各学部や研究科の代表者ら卒業生は65人だけが出席した。
 卒業証書を手渡した河野茂学長は「社会に貢献する優しい気持ちを持って生き続けてほしい」とエール。卒業生を代表して多文化社会学部の永田哲大さん(24)は「今後、困難を前にしても毅然(きぜん)たる態度で変化に柔軟に対応し、予測困難な未来を乗り越えていきたい」と決意を述べた。
 スーツや着物姿の卒業生らは式の後、桜の花びらが舞う中、河野学長らと記念写真に納まった。歯学部の大島理紗さん(25)は「コロナの影響で病院実習が中断したり、オンラインの授業が中心になったりして焦ったが、自宅での勉強に力を入れて歯科医師国家試験に合格。4月から長崎大学病院で働く。身近な県内での卒業旅行も良い思い出」と笑顔を浮かべた。
 卒業生の内訳は学部生1569人、大学院生372人。学部生の就職率(1日現在)は前年度比0.1ポイント減の93.9%。県内への就職割合は29.4%だった。

 


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