日韓戦惨敗で韓国サッカー界大混乱! ベント監督の解任要求、協会刷新求める声

日韓戦が終わっても波紋は広がるばかり――。韓国サイドは25日のライバル対決に0―3で敗れた悔しさから相変わらず日本攻撃を続ける中、〝横浜の惨劇〟が自国サッカー界に大混乱をもたらしている。代表監督の解任論や協会の体制一新を求める声など猛批判が殺到。しかも世論まで一枚岩ではなくなる迷走状態となっており、お隣のサッカー界はもはや空中分解寸前だ。

日韓戦翌日の26日以降も韓国メディアは日本へ難クセをつけ続けているが、同国世論は決してそれで一致しているわけではない。日韓戦でMF李桐浚(イ・ドンジュン=24、蔚山)のエルボーによりDF冨安健洋(22=ボローニャ)が流血したことが大騒動になり、メディアやファンの間からは「マナーが悪い」と李への批判も。禁断とも言える日本支持の声が飛び出したのは、混乱ぶりの一端だ。

実際、日本相手に醜態をさらしたことで同国サッカー界に激震が走っている。韓国テレビ局「スポTV」は「韓日戦完敗の余震が続いている」と報じるほどで、真っ先にヤリ玉に挙げられたのが代表を率いるパウロ・ベント監督(51)だ。惨敗の結果はもちろんだが、そこに至るまでの過程もまずかった。

同局が「選手たちの個別の事情を正確に確認することなく、負傷した選手の招集を強行した。Kリーグの現場も揺れ、批判が続いた」と指摘するように、指揮官は各クラブとのコミュニケーション不足が以前から批判されている。今回の結果を受けてクラブ側から、さらなる反発は必至で対立が深刻化しそうだ。

また〝至宝〟のMF李康仁(イ・ガンイン=20、バレンシア)を無謀な〝ゼロトップ〟で起用したことが非難の的になるなど手腕への懐疑的な声も強まっており、惨敗の責任も含めて解任論が浮上している。

そんな事態を重く見た韓国サッカー協会は、鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長(60)が極めて異例の謝罪声明を発表。「韓日戦の敗北に、非常に申し訳なく思っています。今回のことを教訓として、クラブや指導者など現場の声にもっと耳を傾けて会話する」などと代表チーム再建やクラブとの関係改善を図ると強調した。

さらに日本への攻撃材料だった〝ユニホーム国旗問題〟を巡っては、韓国世論が、自国サッカー協会を批判する展開に。韓国は着用するユニホームに対戦相手の国旗も入れる慣習があるが、日本側は日の丸のみだったため「日本も付けるように話し合わなかったのか」「韓国代表が日の丸を付けるのは屈辱的だ」などと批判が噴出。韓国テレビ局「SBS」は「日の丸議論が暴風になっている」とその様子を伝え、協会は集中砲火を浴びており、体制の一新を求める声は強くなるばかり。

もはや崩壊寸前の韓国サッカー界。日韓戦惨敗の傷跡は想像以上に深そうだが、もし日本が負けていたらどのような状況になっていたのだろうか。

© 株式会社東京スポーツ新聞社