仏代表FWエムバペが東京五輪不参加へ ユーロ後の移籍市場を優先

五輪出場を見送るエムバペ(ロイター)

東京五輪への出場に意欲を見せていたフランス代表FWキリアン・エムバペ(22=パリ・サンジェルマン)が、同大会への不参加を決断した。

フランス紙「パリジャン」など複数の現地メディアが報じた。同紙は「エムバペは今年の東京五輪に出場しない。五輪とユーロ(欧州選手権)の開催時期が重なっており、彼は五輪の頃に将来について熟考して決定したいからだ」と指摘。

東京五輪直前にあたる6~7月にかけて欧州選手権が行われるため、A代表として出場することが最優先。これまでは両大会への出場も辞さない意向だったが、エムバペは今夏の移籍が取りざたされており多くのビッグクラブによる大争奪戦が展開されているため、欧州選手権後は去就を決断する時間に充てることを決めたようだ。

東京五輪に出場するフランスやスペイン、ドイツといった欧州の強豪ではすでに五輪世代ながらA代表で活躍する選手も多く、国際舞台の〝連戦〟は疲労や負傷の危険性が高いうえに新型コロナ禍で様々なリスクを負わねばならず、各クラブが五輪への派遣を見送る流れが強まっている。

欧州の強豪がメンバー編成に苦労すれば日本にとっては追い風となるだけに、今後の各国の動向に注目が集まる。

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