5年以内なら復職OK 育児・介護の退職者に神奈川県が新制度

神奈川県庁

 神奈川県は29日、育児や介護を理由にやむを得ず退職した職員について、退職後5年以内であれば再び正規職員として復職できる「県庁版カムバック制度」を4月から導入すると発表した。

 県によると、育児や介護による休暇制度が設けられているものの、最近3年間で職員約30人がやむなく退職しているという。保健師など専門職を中心に職員が不足している現状を踏まえ、退職者の知識や経験を有効活用しようと新たな制度導入に踏み切った。

 退職後5年以内であれば、面接などの簡単な選考のみで改めて正規職員として採用できる仕組み。都道府県での制度導入は兵庫や滋賀など数例という。対象は今年4月以降の退職者となるが、過去の退職者を活用できるよう経験者採用の条件緩和などを検討している。

 黒岩祐治知事は「優秀な人材をしっかりと確保し、多様な働き方ができる魅力的な県庁をつくっていきたい」と話している。

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