【センバツ】「鬼滅の刃」ばりの快刀乱麻で14奪三振 4強の東海大相模・石田

3安打14奪三振で完封し、笑顔を見せる石田

 これぞエースだ。東海大相模の石田が快刀乱麻の3安打14奪三振で完封。今大会初先発にも「力まず腕を振れた」。いまだ無失点を貫く左腕に立ちふさがる敵はいない。

 過去2戦は僅差の展開で救援登板。先発を伝えられたのは試合直前というが、「前夜から準備はできていた」。初回1死一、二塁を徹底したスライダー攻めで遊ゴロ併殺に仕留めると、言葉通り、ショータイムの幕開けだ。

 味方の大量援護にも支えられ、二回以降許した安打はわずか1本。「前半にしっかり打ってくれたので投げやすかった。一球一球コースに投げ切れた」。最速は141キロにとどまったものの、変幻自在な投球術で全く寄せ付けなかった。

 「非常に安定感がある。救援した2試合で新しい石田が出現したイメージがあったが、本来の石田の良さが出ていた」と門馬監督。ここまで3試合で計17回無失点と大車輪の活躍にご満悦だ。

 大阪滞在も2週間となるが「疲れはない」と石田。宿舎では毎晩ユニットバスに湯をためてじっくりと汗を流し、部屋ではアニメ鑑賞でリフレッシュしているという。

 次は強力打線の天理だ。「任されたイニングを全力で投げて打線にいい流れをつなげられるように最高の準備をしたい」。最近見たアニメは鬼滅(きめつ)の刃(やいば)。さながら、エースの刀も研ぎ澄まされている。

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