【NBA】ラプターズ・渡辺はウィザーズ戦で名誉挽回 八村のダンクを阻止!

苦境の渡辺(手前から2人目)は守備でアピールできるか(ロイター=USA TODAY)

【KJ松井のCatch&Shoot(60)】米プロバスケットボールNBAは25日(日本時間26日)に今シーズン中のトレードのデッドラインとなり、トロント・ラプターズはレギュラー選手が入れ替わった。これにより、渡辺雄太(26)は今まで以上に厳しい立場に置かれている。本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(35)は、来週のワシントン・ウィザーズ戦で好調の八村塁(23)を阻止してアピールすることを求めた。

ラプターズは移籍が噂されていたカイル・ローリー(35)はチームに残りましたが、ノーマン・パウエル(27)とマット・トーマス(26)、テレンス・デービス(23)の3人が移籍。ギャリ―・トレント(22)とロドニー・フッド(28)が加入しました。

ポートランド・トレイルブレイザーズから来た2人はともに名門デューク大出身。特にフッドはNBA通算400試合近い経験があり、ベンチの要求に高いレベルで応えられる選手。ポジションも2番(シューティングガード)と3番(スモールフォワード)をこなせます。

それだけに、ポジションがかぶる渡辺選手の立場は厳しくなってしまったかもしれません。一度スタメンで起用してチャンスを与えたのに、そこで結果を出せなかったのだから仕方ないと思われた可能性もあります。

その渡辺選手が挽回するために頑張ってほしいのが、4月5日(日本時間6日)のウィザーズ戦です。

2月の対戦は足の捻挫で出ることができませんでした。今度は出場機会もあるでしょうし、八村選手をマークすることになったら、ダンクをブロックするなどしてアピールしてほしいですね。

八村選手は27日(同28日)のデトロイト・ピストンズ戦での豪快なダンクが、米国でも話題になるぐらいのインパクトを与えています。レイアップなど普通のシュートで20点取るよりも、こうした試合の「ハイライトシーン」になるようなワンプレーの方が印象に残ります。

調子を上げてきている八村選手を、持ち前の守備力で止める。今度は渡辺選手がハイライトシーンとなるような活躍をして、自身の価値を高めてほしいものです。

☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。

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