武田修宏氏「森保ジャパン底上げのためにU―24代表組の奮起を期待」

モンゴルに大勝した森保監督は伊東とグータッチ

【武田修宏Take it easy】A代表は25日の日韓戦に続きモンゴル戦(W杯アジア2次予選=フクアリ、14―0)に勝って3月の活動を終えた。この2試合を通じて主力となる海外組の力を感じたし、9月に始まるカタールW杯最終予選も彼らを中心に戦っていくことになるだろうね。

攻撃陣ではクラブで出場機会を減らすFW大迫勇也(30=ブレーメン)はハットトリックも決めたし、1トップから外せないことを証明してくれた。そこにトップ下のMF鎌田大地(24=Eフランクフルト)、サイドでこそ持ち味のドリブル突破が生きるMF南野拓実(26=サウサンプトン)を組み合わせるのがベストじゃないかな。それにDF吉田麻也(32=サンプドリア)とDF冨安健洋(22=ボローニャ)の両センターバックも抜群の安定感だった。

モンゴルとの力差は歴然だったから、最初は引いた相手に攻めあぐねたけど、しっかり選手が状況を判断して大量得点につなげたように、ピッチ上の修正力も上がっている。チームの完成度という意味では、そういうところも評価したい。今後も時間は限られるとはいえ、試合を重ねていけば、連係面はもっとよくなるだろうし、今後が楽しみ。あとは個々のクロスやシュートの精度、質をもっと上げてレベルの高い相手に対応してほしい。

もちろん、チームの底上げのためには、その他の選手も台頭しなければならない。だけど29日にU―24アルゼンチン代表に勝ったとはいえ、今回のU―24日本代表から先発を脅かす存在は見当たらなかった。いい選手はいるので奮起を期待したいね。

(元日本代表FW)

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