中日に広がる“福留効果” 打率3割目前…京田の打撃にも「思った以上」の効果が!

古巣・阪神戦でいきなり快音とはいかなかった中日・福留だが…

これぞ福留効果だ。中日は2日の阪神戦(京セラ)で敗色ムードだった終盤に驚異の粘り腰を発揮し6―3と逆転勝ち。2点を追うの8回に木下拓哉捕手(29)の2点適時二塁打で同点に追いつくと、大島洋平外野手(35)が左前へ値千金の勝ち越し適時打を放った。

この日は福留孝介外野手(43)が古巣阪神との初対戦とあって注目され、6回に代打で登場したが、藤浪の前に見逃し三振。そのまま移籍後初の左翼の守備にも就き「声援をもらって感謝しかないです。(藤浪とは)これからも対戦はあると思うので、しっかり打てるようにやりたい」と振り返った。

しかし、この日は福留の見せ場こそなかったが、決勝打を放った大島は日本生命の先輩でもある福留のチームにとって存在の大きさを力説。「やっぱり経験とか技術を持っている方なので、僕自身もいろいろアドバイスをもらったりすることもあるし、若い選手はいいお手本がいるので見習ってもらいたい」と訴える。

開幕から7試合連続安打を放ち、打率3割3分3厘と3年連続最多安打へ向けて好調なスタートを切った大島は「こういう時はこうした方がいいですか?」と福留に直接尋ねると「俺もそうだったよ」と同意してもらえ、確認できる部分が増えたという。「こういう投手をどうやって打っていたのかとか、どういう考え方で打席に立ちますかとか、感覚を聞いて参考にすることが多い」。

前日1日の試合前に福留と大島が話し込むシーンがあった。「あれは京田の打撃について。ずっとオープン戦から話をしている。今のところ、京田にしては思った以上に結果が出ているので、このまま続けてくれれば」(大島)

昨季から京田の打撃は懸念だったが、この日も三塁打を含む2安打で打率2割9分6厘と好調キープ。春季キャンプは二軍スタートだった福留が開幕直前に一軍昇格するや京田は積極的にアドバイスをもらっており、それが奏功しているようだ。

開幕して間もないが、やはり「福留効果」は抜群。まだ聞きに行っていない若手は勇気を持って声をかけた方が良さそうだ。

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