最短10日復帰の楽天・田中将 「とにかく最短」を目指すウラ事情

いよいよ準備が整いそうな楽天・田中将

本人にもチームにも最善の舞台ということなのだろう。右ヒラメ筋損傷で出場選手登録を抹消されている楽天・田中将大投手(32)の「復帰登板日」がにわかに注目を集めている。

6日の時点で有力視されるのは本拠地・楽天生命パークで行われる10日のソフトバンク戦。先だって石井監督も毎土曜日を予定する田中将の登板日に関して「17日(東京ドームでの日本ハム戦)というところまではかからないかもしれない」と話していた。発言通りなら8年ぶりの日本復帰登板は鷹狩りになりそうだが、楽天関係者を含め、周囲から漏れ伝わってくるのは「焦る必要はないのでは?」という声だ。

本人の意向が尊重されると言われる田中将の復帰登板日。だが、チームは首位争いを展開しているように好調だ。先発陣の頭数も足りている。この状況で早期復帰する必要はないように見えるが、そこには本人なりの「男気」が見え隠れする。

1月末に楽天に電撃復帰して以来、東北や日本のファンに雄姿を届けるべく順調にキャンプ、オープン戦と調整を続けてきた。だが、予定していた本拠地での開幕カード第2戦の(3月27日、日本ハム戦)登板前日にまさかの故障。登板回避を余儀なくされた。これには登板を待ち望んでいたファンもがっかり。田中将も「登板を楽しみにしてくれていたファンの皆様には大変申し訳なく思っています。僕自身も初登板の日を楽しみにしていたのでとてもがっかりしています」と球団を通じて異例のコメントを残したほどだ。そんなファンへの思いと自らの悔しさを晴らすには本拠地での復帰登板しかない。

田中将は6日の西武戦前にメットライフドームでキャッチボールやトレーニングで汗を流した。故障箇所を気にするそぶりも見受けられなかっただけに不安はないか。

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