覇気ない吉村府知事 感染者急増で火だるま…小池都知事にも噛みつかず

意気消沈の吉村府知事

もはや、よそにかまっている余裕はない! まん延防止等重点措置が適用されても感染者が増え続ける大阪では、6日の新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多の719人となった。ABCテレビ「キャスト」に生出演した吉村洋文知事(45)は、新規感染者における変異株の割合が高くなっている現状について、厚労省アドバイザリーボードの脇田隆字座長の意見などを交えながら説明した。

大阪で多く見つかっている感染力が強い変異株「N501Y」英国型については、東京都の小池百合子知事が2日、「『大阪株』の方が(感染力が)強いといわれている」と発言。ツイッター上で「大阪の人の差別につながる発言だ」などと炎上し物議を醸した。

番組でこの件について聞かれた吉村氏は「なんで『大阪』という名前を使われたのか分からない」としながらも「意図的ではないと思う」との見解を示した。

“外野”からの発言に敏感に反論してきた吉村氏だけに、小池氏に攻撃しなかったのは意外だ。府政関係者は「まん防が適用されて府民・市民に『ドンチャン騒ぎはやめて』とお願いしている状況なのに、足元の府や市の職員が大人数で送別会をやって感染している。府民の怒りは爆発しており、何を言っても『お前らは特別なんか!』となりかねない。もはや他の自治体にかみつく元気もないんでしょう」と指摘する。

府では重症病床使用率が70%に達する見通し。7日に新型コロナウイルス対策本部会議を開催し、独自基準「大阪モデル」の赤信号を点灯し、医療非常事態宣言を出す方針だ。

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