医療非常事態宣言の大阪で公道・聖火リレー中止 コロナ禍深刻でも全国実施する意義とは… 

リモート会見に応じる組織委・武藤事務総長

東京五輪・パラリンピック組織委員会は7日、大阪府で13、14日に実施予定の聖火リレーを中止すると発表した。

組織委員会の武藤敏郎事務総長(57)は、大阪府が医療非常事態宣言が発令したことを受けて会見し「大阪府全域で公道における聖火リレーに代えて、万博記念公園で聖火リレーを実施したいとの要望があった」とし「組織委員会は両日ともに一般観客を入れずに安全な環境を確保し、希望されるすべてのランナーに走行できるようにしたい」と話した。

具体的なコースなどについては、これから大阪府などと協議していくというが、2日間で約200人のランナーが万博公園内で聖火リレーを走る見込みという。本来の方式とは変わってしまうことに、武藤総長は「コロナという異常な状況で、リスクを抑制するために違ったやり方もやむを得ない」と説明した。

今回は大阪府からの要請を受けて変更となったが「これまでも著名人の方は公道ではなく、競技場を走る場合もありました。こういう形で行うことで関係者の方もご納得していただけると思う。コロナ禍のもとでは、この方法が安心安全のやり方」とし、今後の各自治体でも同じような事態が想定されることに「緊密に連携を取っていきたい」という。

また、日本全国でコロナ禍の影響が大きい中で聖火リレーを行う意義について、武藤事務総長は「全国に聖火リレーが訪れていき、東京大会ながらも日本全体の五輪を示す重要なこと。児童・生徒にも五輪を実感して感じていただく大事なものと思う」と話していた。

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