未来への選択~2021糸魚川市長選〈3〉新型コロナ感染症対策 地域経済の疲弊深刻 〝コロナ後〟への光明も

 新型コロナウイルス感染症の影響が続いている。夜間営業の店、観光業など、地域経済の疲弊が色濃くなっている。市内の新型コロナウイルス感染者確認は計4件にとどまっている。市によると7日現在、コロナ禍を起因とする企業整理などは、統計の上では発生していない。ただ、地元企業などの自粛傾向は根強い。

 市による各種支援策等も相まって、〝アフターコロナ〟への光明もわずかに見える。この間にテークアウトの習慣が普及。3月7日にヒスイ王国館で開かれた催し「おうちでバル街」は好評だった。糸魚川の相互扶助を掲げた市内事業者への応援企画「糸魚川サポートチケット」は、同月17日の受け付け開始からすぐ締め切り枚数に達した。市には今後も、市民に寄り添った施策、活動が求められていく。

市内14店舗が参加して行われたテークアウト版の「バル街」(3月7日、ヒスイ王国館)

 有権者の一人で、サポートチケットに参加した小料理店経営の女性(41)は、市民の購入・協力に感謝。「まちに人が流れるのを、忘れてしまっているような状況。通常のルーティンを取り戻すため、この状況なりにできることを皆さんと協力してやっていきたい」と話す。

 市は5日、まず85歳以上の高齢者を対象に新型コロナウイルスワクチン接種券を発送した。20日から接種開始の予定。

 両候補者共に、コロナ対策を最重点課題にした。米田氏は早期のワクチン接種と地域経済の再建、久保田氏は日常生活の感染症対策、感染者・濃厚接触者への徹底対応を挙げる。

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