会員登録2000人突破 長崎県「お見合いシステム」 昨年度コロナ禍で急増

県が運営する「お見合いシステム」のデモ画面

 長崎県が2016年から運用する「お見合いシステム」の登録会員が昨年度に急増し2千人を突破した。県は、新型コロナウイルスの感染拡大により自宅で過ごす時間が増える中、出会いを求める「潜在ニーズ」が高まったとみている。登録料の半額キャンペーンも奏功した。
 県こども未来課によると、19年度末は1320人。昨年6~12月に登録料(2年分)を半額の5千円にするキャンペーンを実施したこともあり、20年度末は2164人(男性1144人、女性1020人)となった。
 県によると、同様のシステムを運用している全国自治体の事例では、会員数が2千人を超えるとマッチングの成功率が向上する。実際、県内で成立したカップル数は19年度の208組から20年度の305組へ大幅に増えた。このシステムで出会って結婚に至る期間の平均は400日程度。20年度に19組だった成婚数も伸びると期待されている。
 会員は、県婚活サポートセンター(長崎市江戸町)または県内17市町の窓口にある専用タブレットで会員情報を閲覧し、条件の合った相手に面会を申し込む。昨年10月からは感染対策として窓口の滞在時間を短縮するため、顔写真以外の情報はスマートフォンでも閲覧が可能となった。今秋には同意を得た会員の顔写真も閲覧できるようにし、面会申し込みまでを自宅で完結できるようになる見通し。
 同課は、行政の運営による安心感や利便性を売りに「会員2千人を維持し、今後も多くの出会いを提供していきたい」としている。

 


© 株式会社長崎新聞社