レスリングの東京五輪アジア予選最終日（１１日、カザフスタン）、フリー５７キロ級で計量失格した２０１６年リオデジャネイロ五輪銀メダリストの樋口黎（２５＝ミキハウス）が極限状態だったことを明かした。
当日朝、計量会場で２５０グラムのオーバー。規定の３０分以内で動き体重を減らしたが、残り５０グラムが落ちなかった。「食生活、運動量、カロリーなど全部気をつけてやってきた。全力で一切の妥協なくやってきたが、最後の５０グラムは極限の状態で落ち切らなかった。もう仕方がない。現実を受け止めるしかない。これが結果なので、覆すことはできない。心に刻みたい」と話した。
今大会で出場枠獲得を逃した階級は、５月の世界最終予選（ブルガリア）に臨む。出場選手は今後、改めて日本協会から発表される。大きなケガがなければ同一選手が出場する方針だが、計量失格については明かされていない。樋口は「帰国したら隔離期間もあるので、その間に気持ちを切り替えて、もう一回り身体を小さくしないといけない。できることをやっていって、あとは祈って待つしかないかな、と思います」と再チャレンジを願った。
