【東建ホームメイトカップ】金谷拓実が1打差V 先輩・松山の「東京五輪は一緒に出ようぜ」に発奮

ゴルフの国内男子ツアー2021年初戦となる「東建ホームメイトカップ」最終日(18日、三重・東建多度CC名古屋=パー71)は、1打差の首位から出た金谷拓実(22)が3バーディー、2ボギーの70で回り、通算11アンダーで1打差を守り切って優勝した。大会は出場していた金庚泰(キム・キョンテ、34=韓国)が新型コロナウイルス陽性と判定されたため、3日目(17日)が中止となり、54ホールに短縮された。

平均スコア「4・422」で最もやさしい、17番パー5のティーショットが運命の分かれ目だった。

あわよくばイーグルを狙いたいホールは初日&2日目とは全く違う向きの風が吹く状況で、先に打った木下稜介(30=ハートランド)と中島啓太(20=日体大)の2人は続けて右サイドの池に入れてしまう。

「それを見て打てた。2人ともいいショットだったと思うんですけど、風が思ったより違う方向から吹いていて流されたんだと思う。(自分が)先に打っていたら、流されて池に入っていたと思う」金谷は風を冷静に見極めてフェアウェーの真ん中へ運んでバーディーを奪う。

これで2位の中島との差は2打に開き、勝利を引き寄せた。

日本時間12日の月曜日に「マスターズ」で優勝した松山英樹(29=LEXUS)に、今大会2日目終了後に電話をした。

そこで大学の先輩から言われた言葉は「東京五輪は一緒に出ようぜ」だった。

先週時点での世界ランキングは118位で、日本勢3番手。日本代表になるためには2番手(現在は83位の今平周吾)以内に入る必要があり、今大会も開幕前から「出る試合は全部勝ちたい」と言っていたのを、さっそく有言実行した。

今後はメジャーの「全米プロ」(世界ランク100位以内に出場資格)と「全米オープン」(同60位)出場へ向けてランクを上げていくことが目標。その実現に向けて、大きく踏み出した。

© 株式会社東京スポーツ新聞社