【ノア】GHCナショナル王座前哨戦は藤田が杉浦に完勝 圧巻のサッカーボールキック3連発葬

藤田(中)は無慈悲に杉浦の頭を蹴り込んだ

29日のノア・名古屋国際会議場イベントホール大会でのGHCナショナル王座戦を控えた前哨戦が18日に後楽園ホールで行われ、王者の〝野獣〟藤田和之(50)が挑戦者・杉浦貴(50)を残酷すぎるサッカーボールキック3連発で葬った。

藤田は盟友のケンドー・カシンと、杉浦は相棒の桜庭和志と組んでタッグ戦で激突。杉浦軍の同門による前哨戦だったが、まずはカシンと桜庭が先発してグラウンドの攻防で観客にため息をつかせた。その後はカシンが反則攻撃も挟んでペースをつかみ、桜庭をレフェリーごとリング下に誘い込んで得意のアクリル板攻撃のエジキにした。

すると、その間に藤田と杉浦がリングでにらみ合い。そのまま両軍タッチして、両雄が相対した。試合はタッグというものの、ここから互いのパートナーが一切の手を出さない異様な展開だ。杉浦がエルボーを仕掛けると、そのままゴツゴツとエルボーを延々と打ち合い。さらにビンタ合戦に発展すると、あまりの音に観客からは悲鳴が漏れた。

そしてビンタ連打から藤田がラリアート。起き上がってきた杉浦に再びラリアートを叩き込むと、倒れこんだ杉浦の側頭部にサッカーボールキックを2発を叩き込み、さらにレフェリーの制止を振り切りもう1発側頭部を蹴り上げて9分15秒で3カウントを奪った。

出した技はエルボーとビンタとラリアートとサッカーボールキックのみ。あまりに分かりやすく強さを誇示した藤田は、動かなくなった杉浦に「立て! コラ!」と吐き捨て、リングを降りた。

その後、カシンから「何なんだよ。なんか文句があるんじゃないか?」と促された野獣は「次、名古屋。それだけだ」と話すのみ。一方の杉浦はダメージからコメントできなかった。〝最強の50歳〟の座は、このまま野獣の物となるのか…。

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