波紋呼ぶ欧州スーパーリーグ構想に森保監督「日本がどうやったらレベルアップできるのか考えさせられた」

オンライン会見に応じた森保監督

日本代表と東京五輪代表を兼務する森保一監督(52)が、波紋を呼んでいる欧州スーパーリーグ(ESL)について見解を示した。

国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)を始めとした各大陸連盟は1月に、ESLの参加選手はW杯を始めとした国際大会への出場を禁止するとの声明を発表している。ESL側はこの方針に反発してすでに法廷闘争の手続きを開始したが、もしFIFAの方針が通れば日本代表でもESL参加クラブが保有元であるMF南野拓実(26=サウサンプトン)やMF久保建英(19=ヘタフェ)の出場に影響が出てくるだけに、対岸の火事ではない。

20日にオンラインで取材に応じた森保監督はESLについて「全くその情報がない。これから技術委員長や国際委員に聞いてみたい」としたうえで「できるのかなと思った。FIFAやUEFAは認めていない声明を出している。構想があるのはチームだけ見るとビッグクラブばかりで夢があるなと思ったが、そこはまだ決定ではないのでコメントできない」と情報を収集している段階だ。

ただ「サッカーの価値を高めることを、欧州のサッカー大国の文化を持っているみなさんがすごく考えているんだなと思った。日本はACL(アジアチャンピオンズリーグ)があるが、なかなかアジアと連携してリーグ戦を行うというのは難しいと思う」と〝アジアスーパーリーグ〟の開催は困難と見ている。

その状況下で「日本がどうやったらサッカーのレベルアップをできるのか、社会における価値を高めていけるのかは、スーパーリーグ構想で考えさせられた」と今回のESLを巡る騒動を日本サッカー界としてどのように教訓とするのかを思案していた。

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