【新型コロナ】神奈川県の「マスク飲食」実施店認証、受付開始 知事は中華街でPR…店舗は悩み「お客に命令できない」

マスク飲食実施店認証書の見本

 新型コロナウイルス感染防止のため、神奈川県が「マスク飲食」の実施店舗を認証する制度の申請受け付けが21日、始まった。初日は午後5時までに8件の申請があったという。

 制度は店舗からの申請を受けた県が「実施店」を認証する仕組み。認証に当たっては、手指消毒の徹底など基本的な対策に加え、来店客にマスク飲食実施を説明するなど県独自の9項目の対策に取り組むことが条件。実施店には県がマスクを無償配布するほか、特に優れた店舗は県が「完全実施店」として表彰する。事業費は約1億3600万円で、県は200店舗の認証を見込んでいる。

 黒岩祐治知事はこの日、横浜中華街(横浜市中区)の3店舗を訪問。認証制度をPRし、「客が対策を講じている店を選べる流れをつくりたい」と強調した。

 訪問先の一つの「ローズホテル横浜」の畠山順広支配人は「安心、安全も売り物の一つ。申請を検討したい」と話した。一方で、「お客にマスク飲食を命令するまではできない」(飲食店関係者)との声もあった。

 県は認証した店舗について、営業時間短縮要請から除外できるよう国に働きかけている。

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