九州高校野球 長崎商業 攻撃力を試す大会

1年時からバットで存在感を示してきた長崎商の大町=長崎市、長崎商高野球場

 2019年春以来、16度目の九州大会。柳ケ浦と真颯館のどちらが相手でも好投手との対戦になりそうだ。西口監督は「今年は割と振れるので、夏に向けて、どのくらい力が通用するのか試したい。伸びしろはまだまだある」と楽しみに待つ。
 県大会は平均10安打と快音が続いた。1番から大坪、横田、大町と長打もある選手が並び、例年以上に攻撃力が目立つ。決勝で勝ち越し本塁打を放った城戸のほか、宮城、青山、久保田、松井らの調子を見極めて中軸に起用。大半が左打者で左腕対策も大事になる。課題は残塁の多さ。犠打や走塁を大事にしながら、つながりを意識して効率よく得点できるか。
 投手陣は田村と城戸のタイプが違う右腕が軸。エース田村は直球に伸びが出てきて、変化球がより使いやすくなった。緩急が持ち味の綾部、横尾らも含めて、登録した投手は6人。継投も視野にストライク先行で打ち取りたい。配球する捕手古木の強肩も大きな武器。澤山、横田の二遊間を筆頭にバックも堅実だ。
 毎年存在感を示す伝統校だが、甲子園は16年夏を最後に遠ざかっている。今大会を弾みにして、5年ぶりの聖地につなげたい。主将の青山は「今季のテーマの“当たり前を全力で”をグラウンド内外でしっかりやり続けたい」と意気込んでいる。


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