大谷が2試合連続の決勝7号 メジャートップに並ぶ

7号決勝弾を放ち本塁を踏む大谷(ロイター=USA TODAY)

エンゼルスの大谷翔平投手(26)は25日(日本時間26日)に敵地ヒューストンで行われたアストロズ戦に「2番・DH」で出場し、8回に2試合連発となる決勝7号ソロを放ち、5打数1安打1打点だった。チームは4―2で勝ち、連敗を4で止めて勝率5割に復帰した。

大谷のバットが敵地に衝撃を与えたのは2―2の8回先頭だった。マウンドは2番手の右腕ガルシアだ。初球のチェンジアップを見逃して1ストライクからの2球目、外角の93マイル(約150キロ)のフォーシームを完璧に捉えるとそのまま振り切った。打球速度107マイル(約172キロ)の弾丸ライナーはバックスクリーン右の中堅席に突き刺さり、大きく弾んだ。飛距離440フィート(約134メートル)の特大弾はこの時点でメジャートップに並ぶ一発となった。

7回に同点に追い付かれた直後の勝ち越し弾に大谷は二塁ベース手前で味方ベンチに向けて左腕を突き上げた。チーム20試合目(出場19試合目)で早くも昨季の本塁打数に並んだ。それにしてもシーズン56発の驚異的なペースでアーチを量産。日本人初の本塁打王も決して夢物語ではない。

初回一死無走者は見逃し三振、4回先頭は三ゴロ、2点を先制した直後の5回二死一、二塁は中飛、9回二死一塁は3番手の左腕に空振り三振だった。

24日(同25日)は2―13の8回無死二塁でDH制を解除してメジャー4年目で初めて左翼守備に就いた。大谷が外野を守るのは日本ハム時代の2014年7月13日のソフトバンク戦以来だ。大差が付き、4番手ローウェンの球数が52球となった。救援陣の無駄使いを避けるため、左翼に回っていた捕手ベンブームを投手で起用、ベンチの野手は2日前に左ヒジ死球を受けた影響で出場できないトラウトしか残っておらず緊急出動だった。

しかし、これにより大谷の前に“三刀流”への道が開けた。投打で出場するリアル二刀流で先発し、降板後に外野守備に就けば攻撃力が下がることはない。また、いきなり外野で先発出場することは考えにくいが、可能になればプホルスやアップトンがDHで出場する機会が増え、チームにとってはプラスだ。

26日(同27日)の敵地レンジャーズ戦で今季3度目の先発マウンドに上がる大谷。18年5月20日のレイズ戦以来、1072日ぶりの白星をつかむことはできるか。

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