発達気になる子の保護者をサポート 長崎子育て支援センター「にこっと」オープン

プレイルームで内覧会参加者に概要を説明するスタッフ(右)=長崎市三芳町、「にこっと」

 「長崎インクルージョン子育て支援センター『にこっと』」が今月、長崎市三芳町の市営三芳住宅E棟1階にオープンした。発達障害支援に特化したのが特長だが、障害の有無を問わず「発達が気になる子を持つ保護者が気軽に集える場に」と「インクルージョン(包括)」を掲げた。
 運営するのは、障害のある子を持つ保護者らでつくる同市の非営利団体「チャレンジスマイル」(岡本恵子理事長)。同センターは市が2018年、発達障害に特化した県内初の子育て支援センターとして開設したが昨年12月に当時の運営団体が撤退したため、公募で今年3月に選定した。
 スタッフには看護師や助産師ら専門職が在籍。個別相談に応じ、関係機関とも連携し早期支援につなげる。センター長の岡本理事長(43)も保育士で障害のある子を持つ母親。「早期支援につなげることは大事だが、保護者がひと息つけることも大切。寄り添うサポートができる場をつくりたかった」とする。
 23、24の両日、内覧会を開催。参加者は遊具やマットで体を動かすプレイルームや、絵本や積み木で遊ぶ「おもちゃの部屋」を見学した。市内の保育所で発達サポートを担当している増田和美さん(56)は「発達が気になる“グレーゾーン”のお子さんが利用できる施設はあまりないので、紹介できたら」と話した。
 開所日は毎週火、水、金曜の午前10時~午後3時(祝日、年末年始は休館)。対象は0~5歳児とその家族。利用無料。館内での飲食可。5月11日にはお菓子を食べながら交流する「ママカフェ」を開く。詳しくは「にこっと」(電095.842.0116)。

保育士ら専門職が在籍する「にこっと」のスタッフ=長崎市三芳町

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