国内クルーズ船「飛鳥Ⅱ」 長崎寄港中止 4都府県の緊急事態宣言発令受け

 国内クルーズ船「飛鳥Ⅱ」(約5万トン)を運航する郵船クルーズ(横浜市)は26日、神戸港を5月6日に出発し、9日に長崎港に寄港予定だったツアーを中止すると発表した。兵庫県など4都府県への新型コロナウイルス緊急事態宣言発令に伴い、神戸市が26日に同社に自粛を要請した。
 県港湾課によると、今月23日に長崎港の岸壁使用の予約を受けたが、26日にキャンセルの連絡が入った。飛鳥Ⅱは神戸を出港後、8日に別府港(大分)、9日に長崎港、10日に八代港(熊本)に立ち寄り、12日に神戸に戻る予定だった。

 新型コロナの影響で、一般客を乗せたクルーズ船は昨年2月を最後に、長崎港に寄港していない。県は安全・安心に受け入れるための「運用方針」と、船内で感染者が出た場合の「緊急時対応計画」を策定し、今月9日から国内クルーズに限定して岸壁使用予約の受け付けを再開している。
 運用方針では、県内の感染段階を示す独自のステージが「3」以上の場合、県と長崎市、同市保健所で「入港の可否を判断する」と定めているが、今回は協議に入る前に中止が決まった。


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