希少サンショウウオ放流 古城小児童

餌やりなどをして世話したオオイタサンショウウオを放流する古城小児童ら

 宮崎市・古城小(岩瀬智子校長、99人)の4、5年生38人は26日、卵から育てた希少生物のオオイタサンショウウオ38匹を学校近くのビオトープに放流した。昨年は新型コロナウイルス禍で放流時期に臨時休校していたため、児童が放流するのは2年ぶりとなった。
 同校が生息域にあることから、2013年から地域住民の協力を得て飼育、保全活動を行っている。1月に採取した卵からふ化させ、児童がそれぞれ1匹ずつ名前を付けて約4カ月間、餌やりや水の交換などを世話してきた。
 同日は地域住民約10人が見守る中、「元気でね」などと声を掛けながら、体長4~5センチに成長した38匹を湿地の水中に放流した。「さんぶろう2世」と名付け世話してきた5年の本田浩人君(10)は「昨年は悔しかったけど、今年は送る会ができてうれしい。自然の中でたくましく生き抜いてほしい」とエールを送っていた。

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