「台無しだ!」韓国で “東京五輪特需”のキャンセル相次ぎ…恨み節

「漁夫の利」もなさそう…

新型コロナ禍の深刻化で今夏の東京五輪の開催が危ぶまれる中、韓国で「特需が台無しだ」と恨み節が出ている。

東京五輪は開幕が近づいているが、東京は新規感染者がついに1000人を超えるなど中止または再延期へのムードが高まってきている。

深刻な状況は韓国にも影響を及ぼしているようだ。韓国紙「文化日報」は「五輪やサッカーW杯などの大型スポーツイベントを前にすると開催地の近隣諸国は〝五輪特需〟を享受するものだ。参加国は、時差、気候などが開催地と同様の隣国で仕上げのトレーニングをして開催地に入る。大規模な選手団が合宿地とするところは、地域経済に肯定的な効果を与える」と分析。東京五輪では直前合宿地として特に韓国が最適の場所として「東京と韓国は時差が同じで、韓国は日本に最も隣接している」と同紙は強調する。

実際に多くの国々が韓国を直前合宿地に選定して大きな経済効果が期待されていたが、新型コロナ禍が収束の兆しを見せず、たとえ開催されたとしても韓国から日本に入ると隔離措置があるためキャンセルが相次いでいるという。

「イタリア、ドイツ、オーストリアなど4か国の水泳代表60選手あまりが慶北金泉総合スポーツタウンプールで合宿を行う予定だったがキャンセルされた。慶尚北道安東市は英国カヌー代表の合宿誘致が進んでいたが失敗に終わった。忠清北道忠州市はサウジアラビア、カザフスタン、クウェート、ドイツなどのキャンプを協議していたが、最近中断された。すでに合宿の誘致が決まっている各地方自治体もキャンセルを懸念している」。

〝東京五輪特需〟が期待外れに終わりそうで、韓国で沈滞ムードになっているのだ。

そして「日本では新型コロナウイルスの集団感染が相次ぐなど悪い材料が続いている。そのせいで期待した五輪特需が不透明になってしまった」と日本の感染対策に矛先を向けて批判的に報じた。

韓国では東京五輪のボイコット運動が高まりを見せる一方で、五輪に伴う経済効果だけは享受したい様子。さすがに都合がよすぎる気もするが…。

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