【東京五輪】英国の大物評論家が大会費用膨張を暴露 英政府の〝何らかの動き〟も指摘

英国からも東京五輪に対する厳しい指摘が噴出

英国の大物評論家が、新型コロナ禍の開催強行で批判が集まる東京五輪に関してまもなく英国政府が何らかの動きに出ると指摘した。

ニュージーランドのラジオ局「ニューストークZB」の番組に、1984年ロサンゼルス五輪に陸上の英国代表として出場した大物スポーツ評論家として知られるマーティン・ギリンガム氏(57)が出演。東京五輪を巡る現状について驚きの指摘を行った。

まずギリンガム氏は「日本が負担する五輪の費用は260億米ドル(約2兆8600億円)に達している」と暴露。組織委員会は大会予算について2019年に1兆3500億円、昨年には1兆6440億円と発表しているが、五輪の内情に精通する同氏はさらに1兆円以上も費用が膨張する見込みと主張したのだ。これだけ破滅的な額まで費用がかさんでしまっては、どんなに新型コロナ禍が深刻化しようと主催者側は開催を強行するしかないというわけだ。

しかし同氏は、世界的な感染爆発に大きな懸念を示しており「現時点で大きな注目を集めているのは、インドが直面している課題だ。我々は深刻な課題を認識している」と指摘。インドでまん延している二重変異株はさらなる感染の大流行を招く恐れがあるとして、東京五輪の開催中止を進言している。

そして「英国は今、他のスポーツ大会について議論している。議論はまもなく日本に焦点を当てることになる」と指摘。英国ではサッカーの欧州選手権の共同開催が間近に迫っておりその対応に追われているが、現在の世界的な感染危機を踏まえて英国政府がいよいよ東京五輪に関して〝何らか〟の動きを見せるというのだ。

言うまでもなく英国は政治やスポーツにおいて大国で、その意思決定は世界的に大きな影響を及ぼす。大物評論家が示唆する英国政府の動きが果たして何なのか注目が集まる。

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