〈動画あり〉農耕馬が田起こし 耕す姿に園児歓声 森のこども園てくてく

 森のこども園てくてく(小菅江美園長)は13日、上越市滝寺の事務所裏の田んぼで農耕馬による田起こし体験を行った。園児らは馬と触れ合い、自分たちと同じ生き物が働く姿を見た。

 同園は昨年度も働く馬による田起こしや木材の搬出などの作業を行ったが、コロナ禍のため園児は見学できなかった。本年度は園児にも体験してもらおうと12日から14日まで、長野県伊那市高遠で馬耕や山村留学受け入れ、フリースクールなどを行う「うまや七福」の横山晴樹さん(43)家族と18歳のオス馬「ビンゴ」を招いた。

 ビンゴは馬耕用のすきを付け、横山さん夫婦に誘導されて田を耕した。土が硬く途中で休憩を取りながらも、園児から「ビンゴ頑張れ」の声援を受けて田んぼを往復した。園児はくわで、保護者は馬耕用のすきを自分たちで引っ張り田起こしの大変さを体験した。

園児の声援を受けてすきを引いて田を耕す「ビンゴ」

 横山さんは「園児の声援が馬に伝わるかは分からないが、僕が声援を受けて失敗しないぞと思った気持ちは馬に伝わる」と話した。小菅園長(49)は「命あるものと一緒に働く様子を、子どもたちに見せたい。昔の農業を再現するためでなく、このスタイルが持続可能な新しい提案になるのではないか」と目的を話した。

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