上越市五智2の市立水族博物館「うみがたり」は15、16の両日の2日間限定で、上越沖で捕獲されたユウレイイカの標本展示を1階催事ホールで行う。
ユウレイイカは深海域に生息するイカで、半透明の体が海中を漂う姿が幽霊のように見えることから、その名が付いた。インドネシア近海から相模湾以南の太平洋が主な生息域で、日本海で捕獲されることは極めて珍しく、本県での捕獲例は数年に1度のペースだという。
今回展示される個体は外套(がいとう、胴の部分)長38センチ、触腕を含む全長は140センチと標準的な大きさ。4月21日に上越沖での底引き網漁で捕獲され、名立漁港の漁業関係者から同館に連絡があった。同館に搬入された時には既に死んでいたため、冷凍標本にし、2日間限定で展示。展示後は調査研究に役立てるとしている。
通常の2倍以上90センチのヒラメも
同館はまた、1階タッチプールで全長約90センチの巨大ヒラメを展示中。通常の個体は40センチ程度で、2倍以上の大きさだ。
同館職員の杉山けいさんは「最大記録の個体で1メートル強なので、それに迫る大きさ」と語る。この個体は同館前の沖で直江津の漁業関係者が捕獲。上越沖の環境の豊かさを表しているという。
同プールでは砂の中に隠れる巨大ヒラメを探したり、通常サイズのヒラメと見比べたりすることができるようになっている。杉山さんは「感染症対策で現在、タッチプールの中に入ることはできないが、だからこそできる展示形式」と話している。