ドジャースがレイズ戦力外の筒香を電撃獲得 仰天決着の裏でMLB屈指の〝敏腕ネゴシエーター〟が動く

筒香嘉智

急転直下の移籍となった。レイズから戦力外となった筒香嘉智内野手(29)が15日(日本時間16日)、ドジャースへ移籍することになった。両球団が正式発表し、レイズにはドジャースから金銭が支払われるか、もしくは後日に発表される選手が移籍する。ドジャースはこれに沿う形でメジャー出場の前提となるロースター40人枠に空きを設けるためエドウィン・リオス内野手を60日間の負傷者リスト(IL)に入れたことも明らかにした。

筒香はレイズと総額1200万ドル(約13億2000万円)で2年契約を締結。その契約最終年となる今季はレイズで開幕から調子が上がらず26試合で打率1割6分7厘、0本塁打5打点と大きく低迷した。昨季も51試合で打率1割9分7厘、8本塁打24打点と真価を発揮できていなかった。今月11日(同12日)に40人枠から外れるDFAとなり、事実上の戦力外通告を受けていた。

レイズでのマイナー降格を選択するか、あるいは自由契約となってMLB他球団への移籍、または日本球界復帰の道を模索することも予想されたが、意外なスピード決着で話がまとまった。ちなみにドジャースはこの日、筒香獲得発表の数時間前にエンゼルスから戦力外となっていた通算667本塁打のアルバート・プホルス内野手とメジャー契約を結ぶことで合意に達したと米メディアで報じられたばかりだった。

ドジャースの〝ビッグサプライズ〟には現地でも大きな話題となっている。メジャー関係者によれば「ドジャースは筒香の獲得に関してまだ詳細を明らかにしていないが、約547万ドル(約6億円)とみられる今季残り年俸の大半をレイズ側が負担することで合意を得ているとの情報もある。もしそうなれば、メジャー最低保証年俸57万500ドル(約6200万円)のシーズン残り分である約12万5000ドル(約1360万円)に多く見積もっても『プラスアルファ』を加える程度の出費でOKとなる。球団フロントで編成部門トップを担うアンドリュー・フリードマン氏は『メジャー屈指の敏腕ネゴシエーター』としてMLBでも広く知られているだけに損を強いられるマネジメントはしない。やはり何らかの勝算があるとみているのだろう」と言う。

いずれにしても、この移籍決定が筒香にとって朗報であることは間違いない。

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