「現金よりキャッシュレス」4割超 コロナ禍で導入店増、現金を逆転 リサチャン 長崎県民ネット調査

県民に聞いた普段の決済方法

 新型コロナウイルス禍の支払い、どうしていますか-。インターネット調査サイト「リサチャン(リサーチ@ナガサキ)」が長崎県民を対象に実施したアンケートによると、現金よりキャッシュレス決済を多く利用している人が4割を超え、2年前の調査から倍増した。十八親和銀行系シンクタンク、長崎経済研究所(長崎市)は「コロナ禍の中、キャッシュレス決済を導入する店が増え、利用に慣れてきたことがうかがえる」と分析している。
 4月5~9日、18歳以上の県内在住モニター542人が回答した。キャッシュレス決済の手段はクレジットカード、スマートフォンの決済アプリ、商業系電子マネー、交通系電子マネーなど。
 普段の買い物(オンラインを除く)や飲食の支払いで、キャッシュレス決済が現金より多い人は41.9%。逆に現金が多い人は29.7%、ほぼ同じ割合の人は23.1%、現金だけの人は5.4%だった。
 2019年4月の調査では、キャッシュレス決済が多い人は20.5%、現金が多い人は45.8%だった。消費増税に合わせてキャッシュレス決済ポイント還元が実施された同年10月は、ともに30%台とその差が縮まり、今回、キャッシュレス決済が逆転した。
 キャッシュレス決済を利用する理由(複数回答)は「ポイントがたまる」が84.2%と最多。「スムーズに会計できる」が71.9%、「キャッシュレス決済の店が増えた」が36.6%で続いた。お得感や利便性が利用に結び付いているといえそうだ。
 コロナ禍を意識したとみられる「現金に触れることが不衛生と感じる」は9.9%と少数派。キャッシュレス決済と感染予防についても「あまり関係していない」(46.9%)と「全く関係していない」(15.9%)を合わせると6割を超え、コロナ禍を直接的な理由とする人は多くなかった。
 一方、現金が使用できなくなると困る場所(自由記述)について「高齢の親は機械に疎い。どんな場所でも困る」「子どもたちがお金の重さを感じることなく決済していいものか」「さい銭やおみくじ。雰囲気も大切」などの声も上がった。

© 株式会社長崎新聞社