ブルボン上越工場で訓練 県内製菓工場の火災受け 頸北消防署

 頸北消防署(草間勤署長)は29日、大潟区上小船津浜のブルボン上越工場(小池寛工場長)で消防訓練を実施した。同署などから隊員24人、同工場従業員413人が参加した。

 4月1日から始まる春の火災予防運動の一環。訓練とともに事業所関係者の防火意識を高める目的で行われた。

 訓練では、第1工場内の焼き菓子を製造する連続式オーブンから出火し、従業員1人が逃げ遅れたことを想定。従業員の避難と工場への放水、ダミーを要救助者に見立てた救出活動が行われた。

地上とはしご車から放水。避難した従業員が消火活動を見守った

 2月に県内の製菓工場で発生した火災では、6人の命が失われ、防火体制が課題に挙げられている。草間署長は従業員に向け「火災時は消す・知らせる・逃げるの判断が重要になる。訓練後の検証を必ず行い、消防計画の見直し、レベルアップにつなげて」と話した。

 2月の火災後、同工場では3月上旬に数日かけて全従業員が経路に沿って避難する訓練を実施したという。小池工場長は「火災時に動けなくなることがないよう、普段の訓練を真剣に取り組むことが大切。避難経路を確認し、どこが一番非常口に近いかを頭に置いて仕事をしたい」と気を引き締めていた。

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