【高校野球神奈川大会】4強懸けた横浜ー藤沢翔陵戦 玉城陽希・巧望兄弟が直接対決 スタンドで見守る両親の思いは

準々決勝で対戦した横浜高・陽輝(左)と藤沢翔陵高・巧望の玉城兄弟=横浜市中区の横浜スタジアム

◆横浜8-1藤沢翔陵(7回コールド)
 22日に横浜スタジアム(横浜市中区)で行われた高校野球の全国選手権神奈川大会準々決勝を、特別な思いで見守った夫婦がいる。第1試合に登場した横浜高の玉城陽希捕手(3年)、藤沢翔陵高の巧望二塁手(2年)の兄弟の父・優さん(44)と母・友美さん(45)だ。「チームのみんなに感謝です。神様がいるんだと思った」(友美さん)と、高校時代に2人がグラウンドで交わる最初で最後の公式戦を目に焼き付けた。 

 この日は三塁側、横浜高の応援席で見守った2人。優さんは「迷いはとてもあった」と明かすが、試合前日に巧望から「お兄ちゃんが最後だから横浜の方が良いんじゃない」と背中を押され、決心がついた。

 試合は8―1の七回コールドで横浜が勝利し、陽希は第1打席の三ゴロで先制点を演出。巧望も五回に左犠飛を放ち、チーム唯一の得点を挙げた。大舞台で輝いた息子2人に、優さんは「兄弟対決は夢だったので、試合が進むにつれて感情がこみ上げてきた」。友美さんは「弟が打席に入り、2人そろった時の光景は感慨深かった」と満面の笑みを見せた。

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