ヤンキースが2選手との交換で10勝左腕・ハップを獲得

日本時間7月27日、ヤンキースはブランドン・ドルーリーとビリー・マッキニーの2選手をブルージェイズへ放出し、今季すでに2ケタ勝利をマークしているオールスター左腕、J.A.ハップを獲得するトレードが成立したことを発表した。ハップはヤンキースのライバルであるレッドソックスに対して今季防御率0.84、通算でも防御率2.98と好成績を残しており、「打倒・レッドソックス」の切り札となりそうだ。

ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは「我々は獲得可能な先発投手について多くのチームと連絡を取り合っていた」と語ったが、そのなかでキャッシュマンが選択したのは今季を含めて2ケタ勝利通算7度の実績を誇るハップだった。今季のハップは20試合に先発して10勝6敗、防御率4.18をマーク。奪三振率10.26は4イニングしか投げていないデビューイヤー(2007年)を除けば自己最高の数字である。前半戦の活躍が認められてメジャー12年目にしてオールスター初出場を果たし、ア・リーグの9番手として10回裏に登板してセーブを記録。ヤンキースではルイス・セベリーノ、田中将大、CCサバシア、ソニー・グレイとともに強固な先発ローテーションを形成することになる。

ブルージェイズへ移籍するドルーリーは今年2月のトレードでヤンキースに加入したばかりだが、自身の故障やグレイバー・トーレス、ミゲル・アンドゥハーといった若手の台頭もあり、ヤンキースでは居場所を失っていた。2016年から2年連続で2ケタ本塁打を記録するなど、本来はレギュラー級の実力を持つ選手であり、新天地で再起を目指す。

また、マッキニーはMLB公式サイトのプロスペクト・ランキングでヤンキースの20位にランクインしている若手外野手(23歳)であり、今年3月にメジャーデビュー(出場は2試合のみ)。ただし、AAA級では13本塁打を放つ一方で打率.227と苦しんでいる。2014年7月にジェフ・サマージャやアディソン・ラッセルらが絡むトレードでアスレチックスからカブスへ、2016年7月にアロルディス・チャップマンやトーレスが絡むトレードでカブスからヤンキースへトレードされており、夏のトレード市場で移籍するのは今回が3度目となった。

なお、ブルージェイズはロッキーズへ呉昇桓(オ・スンファン)を放出するトレードが正式に成立したことも発表。ロッキーズからチャド・スパンバーガー、フォレスト・ウォール、後日指名選手の計3選手を獲得している。

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