キンブレルは高すぎる? Rソックスの新守護神は左腕・ミラーか

日本時間11月17日にワールドシリーズでMVPに輝いたスティーブ・ピアースとの再契約(1年契約)を発表したレッドソックス。デーブ・ドンブロウスキー野球部門社長は、ピアースと再契約を結んだように、今年のワールドシリーズを制したチームのメンバーをできる限りキープしたい意向を示している。これはレッドソックスが今季終了後にフリーエージェントとなった守護神、クレイグ・キンブレルと再契約することを意味するのだろうか。

MLB公式サイトでレッドソックスの番記者を務めるイアン・ブラウンは、レッドソックスがキンブレルと再契約する可能性は低いと見ている。今オフは年俸調停権を有しているア・リーグMVPのムーキー・ベッツや、アストロズとのリーグ優勝決定シリーズでMVPに輝いたジャッキー・ブラッドリーJr.のさらなる昇給が予想されており、レッドソックスはフリーエージェント市場でキンブレルと契約するだけの予算を用意できない可能性が高い。来オフにはクリス・セールやザンダー・ボガーツ、リック・ポーセロらがフリーエージェントとなるため、必要以上にキンブレルに執着して身動きが取れなくなるのは避けたいところだろう。

ここ数年、フリーエージェントのクローザー市場は高騰が続いており、アロルディス・チャップマン(ヤンキース)が5年8600万ドル、マーク・マランソン(ジャイアンツ)が4年6200万ドル、ケンリー・ジャンセン(ドジャース)が5年8000万ドル、ウェイド・デービス(ロッキーズ)が3年5200万ドルの契約をゲット。キンブレルは契約総額と平均年俸でこれらを上回る可能性がある。

そこで、MLB公式サイトのアンソニー・カストロビンスがキンブレルに代わるレッドソックスの新守護神候補に挙げるのがアンドリュー・ミラーだ。今季こそ故障の影響で不本意な成績に終わったミラーだが、2012年以降の7シーズンでマークした防御率2.21、WHIP0.94はキンブレル(防御率1.94、WHIP0.89)に匹敵する数字。2011年から2014年にかけてレッドソックスにも在籍経験があり、レッドソックスにとっては馴染みの深い選手でもある。

大手移籍情報サイトの「MLB Trade Rumors」はミラーの契約規模を3年2700万ドルと予想。レッドソックスの財政状況を考えると、キンブレルよりもミラーのほうが現実な選択肢であり、2014年以来のレッドソックス復帰が実現する可能性は十分にありそうだ。

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