タイガースが先発補強 左腕・ムーアと契約合意へ

復調が期待できる選手を安価で獲得することを目指しているタイガースは、レイズ時代の2013年に17勝を挙げるなど、メジャー8年のキャリアで通算54勝をマークしているマット・ムーアに狙いを定めたようだ。関係者がMLB公式サイトに伝えたところによると、タイガースは1年250万ドルでムーアと契約合意。身体検査の結果を待って、正式に契約成立が発表される見込みとなっている。

昨オフのタイガースは、前年にアストロズで不本意なシーズン(8勝10敗、防御率5.22)を過ごしたマイク・ファイアーズを獲得し、ファイアーズは21先発で7勝6敗、防御率3.48の好成績を残して8月にアスレチックスへトレードされたが、今オフのタイガースはムーアが「2019年版のファイアーズ」になることを期待しているようだ。今季のムーアは39試合(うち12先発)に登板して3勝8敗、防御率6.79という自己ワーストの成績に終わったが、2年前の2016年にはレイズとジャイアンツで合計13勝をマークして自己最多の198回1/3を投げた。まだ29歳という年齢を考えても、十分に復活は可能であるとタイガースは判断したのだろう。

メジャー2年目の2012年に11勝11敗、防御率3.81、翌2013年に17勝4敗、防御率3.29の好成績を残したムーアだが、2014年のトミー・ジョン手術以降は不本意なパフォーマンスが続いており、2016年こそ13勝をマークしたものの、2017年はジャイアンツで6勝15敗、防御率5.52に終わり、今季はさらにそれを下回る成績に。2016年以降、奪三振率、与四球率、被本塁打率、被打率といった指標は毎年悪化しており、復調を疑問視する声もある。しかし、今季はリリーフ転向の前後を比較すると防御率が8.02から5.36、被打率が.354から.236、WHIPが2.05から1.19と大幅に改善されており、この傾向が続くのであれば、全盛期ほどとはいかないまでも、防御率4点台で13勝をマークした2016年並みの成績を残すことができる可能性はあるのではないだろうか。

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