1月初旬から行われてきたアジアカップ2019も、ついにクライマックスを迎えた。
今回はこのアジアカップに参加した24チームの中から、Jリーグに呼べそうな、あるいは日本で活躍できそうな選手をピックアップしてみた。
ファン・インボム(韓国)
このアジアカップで最も名を上げた選手の一人だろう。ボランチ、サイドハーフ、トップ下とどこでもこなし、攻守に渡って実力を発揮した。
多くのクラブが狙っており、現在アメリカ・メジャーリーグサッカーのバンクーバー・ホワイトキャップスが獲得に近づいているという。ただその移籍金は180万ドル(約2億円)で、まだ公式発表はされていない。MLSが接近できるのであれば…。
アポストロス・ヤヌ(オーストラリア)
オーストラリアでも絶滅危惧種となっている大型ストライカー。それほど空中戦でガチガチ渡り合えるというタイプではないが、前線での強さは折り紙付きだ。
中国の広州富力でプレーした経験を持っており、現在キプロスのAEKラルナカではそれほど重要な存在になっていない。Jリーグにもチャンスがあるのでは?
アイマン・フサイン(イラク)
イラク代表でもっとも話題を集めたのはワントップのムハンナド・アリだった。その18歳の俊英にポジションを奪われたのがアイマン・フサインだが、むしろ彼のほうがJリーグに合いそう。189cmの長身を持ち、パワフルで強く、大事なところでの得点力がある。
クルド人勢力が支配しているキルクーク出身の彼は、父親をアルカーイダの襲撃で亡くし、警察で働いていた兄が誘拐の末殺害された。家をISに破壊された経験もあるという。日本に何か重要なことを伝えてくれる存在にもなりそうだ。
ハサン・マートゥク(レバノン)
日本では知名度が低いものの、中東では押しも押されもせぬスター選手だ。レバノン代表75capを持つがまだ31歳で、かつてはUAEでプレーしたが今は国内のアル・ナジマーにいる。
大柄ではないがスピードあふれる突破を持ち、その得点力は見事だ。あのマラドーナも「素晴らしい」と評価しており、中東最高クラスのFWで、そして国内最大のスター。獲得すればビジネス面でも大きい存在になるのでは?
マフディ・トラービ(イラン)
ペルセポリスに所属しているものの、昨季はサイパにローン移籍しており、鹿島アントラーズとのACL決勝には出場していない。
一昨年マフディ・タレミに浦和レッズへの移籍という噂があったが、イランの選手も日本との話が出るようになった。それならトラービは面白い。185cmの体格を持ち、サイドからゴールに向かっていく豪快なプレーがあり、Jリーグにはなかなかいないタイプだ。2015年の日本代表戦でもゴールを決めている。
ジャロリディン・マシャリポフ(ウズベキスタン)
ウズベキスタンで話題になったのはトップのショムロドフとトップ下のシディコフだったが、前者は既にロシアでプレーしているし、後者は22歳と若いことからあえて外した。
非常に高いテクニックを持っているマシャリポフは、繊細なタッチでボールを受けて時間を作れる選手だ。テンポを早められるパスだけでなく、遅くすることも可能。陰ながら攻撃を操っていた彼も、ポゼッションスタイルのチームならかなり合うのではないか。
ヴァレリー・キッチン(キルギス)
ロシアでプレーしているキルギス代表のディフェンダー。180cmと大柄ではないが、その情熱的なプレーとフィジカル、そして正確で強烈な左足のキックには誰もが度肝を抜かれたはずだ。
アンジ・マハチカラにも所属した経験があるのも理解できる才能だ。まだ26歳と若く、あらゆる意味で隠れたタレントだろう。キッチンということで、LIXIL繋がりで鹿島アントラーズに…。