複数の球団が先発左腕・ゴンザレスの動向を注視

フリーエージェントの先発投手市場には、まだ2015年のサイ・ヤング賞受賞者であるダラス・カイケルが残っているが、現時点で最も注目を集めているのは別の左腕だ。USAトゥデイのボブ・ナイチンゲールによると、9年連続2ケタ勝利を継続中のジオ・ゴンザレスに対してブリュワーズ、ジャイアンツ、アスレチックス、パドレスなどが興味を示しているという。カイケルよりも先にゴンザレスが新天地を決めることになりそうだ。

現在33歳のゴンザレスは、昨季ナショナルズとブリュワーズで合計32試合に先発して10勝11敗、防御率4.21をマーク。防御率4点台は直近9シーズンで2度目とやや不本意なシーズンだったが、それでも最低ノルマの2ケタ勝利はなんとかクリアした。30試合以上に先発したのは4年連続、直近9シーズンで8度目であり、先発ローテーションの一角としてフルシーズン稼働することを計算できるのは、大きな強みと言えるだろう。

30試合以上の先発と10勝以上の勝ち星を確実に期待できる左腕の獲得に興味を示す球団は少なくなく、ナイチンゲールは自身のTwitterで昨季の最終所属チームであるブリュワーズのほか、ジャイアンツ、アスレチックス、パドレスなどがゴンザレス獲得に興味を示していることを伝えている。このほかにも、メッツやヤンキースが先発ローテーションの層を厚くするためにゴンザレス獲得に動く可能性が取り沙汰されており、想像以上に激しい争奪戦が展開される可能性もある。

一方、今オフのフリーエージェント市場における注目株の1人だったカイケルには、具体的な話が聞こえておらず、契約に向けて交渉が進展している様子もない。昨季まで所属したアストロズとの再契約がベストの選択肢であると指摘する声もあるが、大型契約を手にすると見られていたカイケルも、ブライス・ハーパーやマニー・マチャドと同様、思わぬ苦戦を強いられている。

カイケルとゴンザレス。フリーエージェント市場に残る有力先発左腕2人を取り巻く状況は、対照的なものとなりつつある。

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